区画線・破線の種類一覧|ゼブラゾーン・白線・黄線の寸法基準と規格まとめ

駐車場や道路の区画線には、実線・破線・ゼブラゾーン・矢印など多くの種類がある。それぞれに国土交通省や警察庁が定めた規格があり、施工時には正しい寸法・間隔・色を守る必要がある。本記事では、区画線工事の実務担当者向けに、各種区画線の規格・寸法・使い分けの判断基準・図面表記ルールを網羅的にまとめた。

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実線(白・黄)の規格と用途

実線(白・黄)の規格と用途

区画線の実線(白・黄)の規格

実線は区画線の中で最も基本的な種類であり、用途によって白線と黄線を使い分ける。

白色実線は、車線の区分(区画線)や駐車区画の仕切りに使用される。道路標示の基準では、車道中央線として用いる場合の線幅は150mmが標準である。駐車場の区画線では幅50mm〜100mmが一般的で、駐車枠1台あたりの標準寸法は幅2,500mm×奥行5,000mmとされている(普通車の場合)。大型車用は幅3,000mm×奥行6,500mm、軽自動車専用は幅2,000mm×奥行4,000mmが目安となる。

黄色実線は、駐車禁止区間の路側帯や、はみ出し禁止の中央線に用いられる。線幅は白実線と同じく150mmが標準だが、黄色実線は「追い越しのためのはみ出し禁止」を示すため、設置場所の判断が重要になる。カーブ半径が小さい区間(見通し距離が短い区間)や、交差点手前30m以内の区間が対象となる。

施工時の注意点として、溶融式の白線は塗膜厚1.5mm以上、黄線も同様に1.5mm以上が求められる。塗料の使用量は1m2あたり白色で約3.5kg、黄色で約3.8kgが目安である(溶融型の場合)。

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破線の用途と間隔の規格

破線の用途と間隔の規格
破線の間隔規格

破線は「車線変更可能」であることを示す区画線で、実線とは明確に役割が異なる。設計時に最も重要なのは、線の長さと間隔(空白部分)の比率である。

国土交通省「道路標識・区画線及び道路標示に関する命令」に基づく標準的な破線の規格は以下の通りである。

  • 車線境界線(一般道): 線の長さ5m+空白5m(5:5の等間隔)、線幅150mm
  • 車線境界線(高速道路): 線の長さ8m+空白12m(8:12)、線幅150mm
  • 中央線(追い越し可能区間): 線の長さ5m+空白5m、線幅150mm
  • 駐車場内の通路誘導: 線の長さ1m+空白1m、線幅50〜100mm

施工時には、始点と終点でのラインの処理に注意が必要である。交差点の停止線から破線の開始位置までは通常6m以上の間隔を空ける。また、破線から実線に切り替わる箇所(車線変更禁止区間の手前)では、破線の空白部分を徐々に短くする「移行区間」を設ける場合がある。この移行区間は30m〜50mが一般的である。

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ゼブラゾーンの設計規格

ゼブラゾーンの設計規格
ゼブラゾーンの設計

ゼブラゾーン(導流帯)は、交差点手前や合流部で車両の走行経路を誘導するために設置される。斜線の角度・間隔・外枠の幅に明確な基準がある。

斜線の規格:

  • 斜線の角度: 進行方向に対して45度が標準
  • 斜線の幅: 450mm
  • 斜線の間隔(中心間距離): 1,000mm〜1,500mm
  • 外枠線の幅: 150mm〜200mm

ゼブラゾーンの総面積は設置場所の道路幅員や交通量によって変わるが、交差点の右折レーン手前に設ける場合、長さ30m〜50m程度が標準的である。狭い交差点では15m程度まで短縮されることもある。

設計上の注意点として、ゼブラゾーンの始端部(車両が最初に接する部分)は、斜線を鋭角(30度程度)にして車両の進入を自然に抑制する処理を行うことが推奨されている。また、ゼブラゾーン内の斜線方向は、左側通行の日本では「左上から右下」に引くのが原則である。この方向を間違えると、車両の視認性に影響するため、施工前に必ず設計図面で確認すること。

ゼブラゾーンの設置基準|どこに・どのサイズで設置するか

ゼブラゾーンの設置場所と規模は、道路構造令および警察庁の「交通規制基準」に基づいて決定される。主な設置基準は以下の通り。

設置場所標準寸法設置基準
交差点右折レーン手前長さ30〜50m・幅員に応じた台形右折車線がある交差点では原則設置
車線合流部長さ20〜40m・三角形2車線→1車線の合流で速度差がある場合
中央分離帯の開口部長さ10〜20mUターン防止が必要な箇所
交差点内の走行誘導交差点形状に応じた不整形複雑な交差点で走行経路が不明確な場合

ゼブラゾーンのCAD図面化で注意すべき3つのポイント

ゼブラゾーンをCAD図面に落とし込む際、以下の3点を間違えると施工現場で手戻りが発生する。

1. 斜線の角度と方向: 日本の左側通行では、斜線は「左上→右下」方向が原則。角度は進行方向に対して45°が標準だが、始端部は30°に変更して車両の進入抑制効果を高める。CADソフトでハッチングを使う場合、角度設定を45°に指定し、始端部のみ手動で30°に修正する。

2. 斜線の幅と間隔の正確な設定: 斜線幅450mm・中心間距離1,000〜1,500mmが標準。この数値はCADのハッチングパターン設定で「線幅0.45m・ピッチ1.0m」として入力する。間隔を広げすぎると視認性が低下し、狭すぎると塗料使用量が過大になる。

3. 外枠線との接合: 外枠線(幅150〜200mm)とゼブラ斜線の接合部は、斜線が外枠線に突き当たる形で終端させる。斜線が外枠線を突き抜ける作図ミスは検査で不合格になる典型例。CADのトリム機能で正確にカットすること。

矢印・文字標示の寸法規格

矢印・文字標示の寸法規格
矢印・文字標示の寸法

路面に標示される矢印や文字には、道路標示の設置基準で寸法が細かく規定されている。

矢印の寸法(道路標示令 別表第六):

  • 直進矢印: 全長6,000mm、矢じり部分の幅1,500mm、軸幅300mm
  • 右左折矢印: 全長6,000mm(うち曲がり部分の半径1,500mm)
  • 直進+右折の複合矢印: 全長6,000mm、全幅2,250mm
  • 駐車場内の誘導矢印: 全長2,000mm〜3,000mm(縮小版、法的規定なし)

文字標示の寸法:

  • 「止まれ」: 文字高さ2,000mm、全体の縦寸法4,000mm
  • 「徐行」: 文字高さ2,000mm
  • 速度表示(「30」「40」等): 数字高さ2,000mm、数字幅1,000mm
  • 「バス」: 文字高さ2,000mm

これらの寸法は設計速度60km/h以上の道路での標準値である。生活道路など設計速度が低い場合は、0.75倍まで縮小できる(文字高さ1,500mm)。駐車場内の文字標示(「軽」「身障者」等)は法的規定がないため、視認性を考慮して高さ800mm〜1,200mm程度で設計するのが実務的な目安である。

各区画線の標準寸法一覧表

各区画線の標準寸法一覧表

施工現場や図面作成で即座に参照できるよう、主要な区画線の寸法を一覧表にまとめた。

種別線幅長さ/間隔
中央線(実線)150mm連続白 or 黄
車線境界線(破線・一般道)150mm5m線+5m空白
車線境界線(破線・高速)150mm8m線+12m空白
停止線300mm〜450mm車道全幅
横断歩道450mm450mm間隔
ゼブラゾーン斜線450mm中心間隔1,000〜1,500mm
ゼブラゾーン外枠150〜200mm連続
直進矢印軸幅300mm全長6,000mm
駐車区画(普通車)50〜100mm2,500mm×5,000mm
駐車区画(軽自動車)50〜100mm2,000mm×4,000mm
駐車区画(大型車)50〜100mm3,000mm×6,500mm

この表の数値は国土交通省の道路標示基準および業界の標準的な施工実績に基づいている。自治体や道路管理者によって独自の基準を定めている場合があるため、施工前に必ず発注者の仕様書を確認すること。

施工現場での使い分け判断基準

施工現場での使い分け判断基準

区画線の種類を正しく選定するには、設置場所の条件と法的要件を照合する必要がある。以下に、現場でよくある判断ポイントをまとめた。

1. 実線と破線の選定基準

中央線を実線にするか破線にするかは、見通し距離で判断する。対向車が確認できる見通し距離が、制限速度に応じた追い越し必要距離(時速40kmで200m、時速60kmで350m)を確保できる区間は破線(追い越し可能)、確保できない区間は実線(追い越し禁止)とする。片側2車線以上の道路の中央線は原則として黄色実線である。

2. ゼブラゾーンの設置判断

右折レーン手前で滞留長(右折待ち車両の列)が本線に影響する場合にゼブラゾーンを設置する。滞留長の算定は、ピーク時の右折交通量×信号1サイクルあたりの赤時間から求める。一般的に3台以上の滞留が見込まれる場合は、ゼブラゾーン付き右折レーンの設置が推奨される。

3. 駐車場での区画線選定

駐車場の区画線は法的な強制力はないが、利用者の利便性と安全性のために以下を基準とする。

  • 直角駐車(90度): 幅2,500mm以上。通路幅は6,000mm以上確保
  • 斜め駐車(60度): 幅2,300mm以上。通路幅は4,500mm以上
  • 平行駐車: 幅2,500mm×長さ6,000mm以上。通路幅は3,500mm以上
  • 車いす使用者用: 幅3,500mm以上(乗降スペース1,000mm含む)

4. 色の使い分け

区画線の色は白と黄の2色のみである。白は「一般的な規制・区画」、黄は「より強い規制(駐車禁止・はみ出し禁止)」を示す。消防法に基づく消火栓付近の路面標示は黄色で、消火栓を中心に半径5m以内に設置する。

図面上での表記方法と凡例ルール

図面上での表記方法と凡例ルール

区画線の施工図面(事前展開図)では、線種ごとに統一された表記方法を使用する。図面の品質は施工精度に直結するため、凡例と表記の整合性は極めて重要である。

線種の表記ルール:

  • 白実線: 図面上では実線で描画。レイヤー名は「KUKAKU-JISSEN」や「W-SOLID」など
  • 白破線: 図面上では破線(DASHED)で描画。ピッチは実寸に合わせて設定
  • 黄実線: 図面上では実線で描画し、色を黄色(色番号2)に設定
  • ゼブラゾーン: ハッチングで表現。角度45度、ピッチは斜線間隔に合わせる
  • 矢印・文字: ブロック図形として登録し、挿入時にスケールを指定

凡例に記載すべき項目:

  • 線種名称(白実線・白破線・黄実線・ゼブラ等)
  • 線幅(mm)
  • 材質(溶融式・ペイント式・高輝度等)
  • 数量(延長mまたは面積m2
  • 施工方法(新設・塗り替え・消去後再設置)

数量計算では、実線は延長(m)で算出し、ゼブラゾーンや文字標示は面積(m2)で算出するのが標準である。矢印は「箇所」で数える場合と面積で算出する場合があり、発注者の数量計算基準書に従うこと。図面の縮尺は1/100〜1/200が一般的で、複雑な交差点は1/50で詳細図を別途作成する。

この記事のポイント

この記事のポイント

区画線の種類と規格について、施工現場で必要となる実務知識をまとめた。

  • 実線は白と黄で規制の強さが異なり、線幅150mmが標準
  • 破線は一般道で5m+5m、高速道路で8m+12mが基本間隔
  • ゼブラゾーンは斜線幅450mm・角度45度・中心間隔1,000〜1,500mm
  • 矢印は全長6,000mm・軸幅300mmが道路標示令の標準値
  • 図面表記では凡例に線種・線幅・材質・数量・施工方法を必ず記載する
  • 自治体・道路管理者ごとに独自基準がある場合があり、発注者の仕様書を必ず確認すること

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ジョージ
ai株式会社 代表取締役
1974年長崎県生まれ。2006年に起業し、理美容室・アパレル・不動産事業を展開。2025年にai株式会社を設立し、デジタル技術を活用した会社運営を実践中。区画線CAD図面製作サービス「きゃどチーム」を運営。

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